2023年5月23日
2023年時点で主要なエコキュートメーカーを比較!寒い地方でのエコキュートの選び方も紹介
メーカーごとにエコキュートの性能や機能などは異なります。そのため、エコキュートを選ぶ際は、メーカーごとの性能や機能などを比較すると良いでしょう。
そこで今回は、エコキュートの性能、機能、貯湯容量の3つに絞ってメーカーごとに比較しています。また、寒い地方でのエコキュートの選び方も紹介します。
エコキュートメーカーごとの違いや、寒い地方でのエコキュートの選び方などを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートを選ぶときのポイント
エコキュートを選ぶときのポイントは以下の通りです。
- エコキュートの性能
- エコキュートの機能
- エコキュートの貯湯容量
次項より、上記のポイントごとに、エコキュートメーカーを比較します。なお、比較する対象は、次の主要なエコキュートメーカーです。
- パナソニック
- 三菱
- ダイキン
- コロナ
- 日立
- 東芝
エコキュートの性能を主要メーカーごとに比較
次の表はエコキュートメーカーの2023年時点でハイエンドモデルの性能を比較したものになります。
メーカー | 年間給湯保温効率 |
---|---|
パナソニック | 4.0 |
三菱 | 4.2 |
ダイキン | 3.6 |
コロナ | 4.0 |
日立 | 4.2 |
東芝 | 3.6 |
年間給湯保温効率とは、エコキュートを1年間稼働させて給湯した場合の給湯熱量と、ふろ保温時の保温熱量を消費電力量で割った効率です。数値が大きいほど、効率よく給湯と保温を行っているという意味になります。
数値が高いほど省エネ性能に優れており、目安ですが年間給湯保温効率が0.1少なければ、光熱費が年間約1,000円節約できます。
年間給湯保温効率4.2のエコキュートと、3.6のエコキュートでは年間約6,000円の違いが生じます。エコキュートを10年使用した場合、光熱費が60,000円違うと考えると、大きな差のように感じられます。
2023年時点で年間給湯保温効率が4.2に到達しているのは三菱と日立です。それぞれのハイエンドモデルは次のような特徴があります。
メーカー | ハイエンドモデルの特徴 |
---|---|
三菱 |
Pシリーズは「ホットあわー」や「キラリユキープPLUS」、「バブルおそうじ」などの便利な機能を搭載している 貯湯タンクユニットの種類が豊富なので、家族の人数や敷地に合った商品を選びやすい |
日立 |
水道直圧給湯タイプなので、シャワーやお湯などの水圧がほかのエコキュートよりも強い 井戸水や地下水エリアでも使用でき、お湯で野菜を直に洗うことが可能 |
年間給湯保温効率が高いエコキュートは省エネ性能に優れているため、お湯を沸かすためのランニングコストを抑えることができます。性能の高いエコキュートを探している方は、三菱や日立のハイエンドモデルを検討してみましょう。
なお、エコキュートは保温機能が付いているフルオートタイプとオートタイプのほかに給湯機能しかない給湯専用タイプがあります。給湯専用タイプのエコキュートには保温機能がないため、性能を比較する場合は年間給湯効率をチェックしましょう。
エコキュートの機能を主要メーカーごとに比較
エコキュートの機能は次のような種類に分類できます。
- 快適機能…お風呂の時間を心地よくする機能
- 便利機能…自動で掃除や、汚れを抑えるなどの機能
- 省エネ機能…お風呂を沸かす、保温するなどを効率よく行う機能
- 泡機能…極小の泡により汚れが落ちて保温効果も得られる機能
次の表はエコキュートメーカーの2023年時点でハイエンドモデルに搭載されている独自の代表的な機能をまとめたものです。
メーカー | 快適機能 | 便利機能 | 省エネ機能 | 泡機能 |
---|---|---|---|---|
パナソニック |
温浴セレクト リズムeシャワープラス |
配管洗浄機能 キレイキープコート |
AIエコナビ ぬくもりチャージ |
なし |
三菱 | なし |
キラリユキープPLUS バブルおそうじ |
ホットりたーん | ホットあわー |
ダイキン | 温浴タイム |
おゆぴかUV 自動風呂配管洗浄 |
ターボ沸き上げ | ウルトラファインバブル入浴 |
コロナ | なし |
ふろ配管 自動洗浄 汚れんコート |
なし | なし |
日立 | 水道直圧給湯 |
ナイアガラ タフネス きらりUVクリーン |
インテリジェント制御 | シルキー快泡浴 |
東芝 | なし | 銀イオンの湯 | エコチャレンジ | なし |
ハイエンドモデルに搭載されている機能から、メーカーごとの比較を順番に解説します。
総合的に高評価なのはパナソニック
搭載されている機能を統合的に見た場合、おすすめはパナソニックです。
パナソニックのハイエンドモデルは搭載されている機能数が多く、次のような機能が代表的です。
パナソニックの代表的な機能 | 内容 |
---|---|
温浴セレクト | 入浴前に好みの温度に切り替えられる機能 |
リズムeシャワープラス | シャワーの流量や温度を一定リズムで変動させることで、肌あたりが快適になる機能 |
配管洗浄機能 | お風呂のお湯を抜くたびに、残り湯を利用して風呂配管内部を洗い流す |
キレイキープコート | 貯湯タンクユニットの外装がコーティングされており、汚れが付きにくく、落ちやすい |
AIエコナビ | センサーにより、人の入退室に合わせてお湯の温度を自動的にコントロールする |
ぬくもりチャージ | 浴槽に残ったお湯を用いて、翌日のお湯を作る機能 |
快適機能や便利機能、省エネ機能の3つが充実しているため、満足度の高いエコキュートとなっています。そのため、お風呂の時間を快適にしたい方は、パナソニックのエコキュートがおすすめです。
ただし、パナソニックでは泡機能を体験することができません。
泡機能が使用できるエコキュートメーカー
2023年時点で泡機能を搭載しているのは次のメーカーです。
メーカー | 泡機能 | 特徴 |
---|---|---|
三菱 | ホットあわー |
約0.01ミリの泡が発生して全身を心地よく包む 泡入浴剤が使用可能 |
ダイキン | ウルトラファインバブル入浴 | 0.001ミリ未満の微細な泡により温浴効果、美肌効果、洗浄効果を期待できる |
日立 | シルキー快泡浴 | 0.1ミリ~0.001ミリ未満の複数の泡により肌を効率的に温める |
エコキュートの泡機能とは、普段目にする泡よりもずっと小さい、直径0.1ミリよりも小さなファインバブルを噴射して湯船に充満させる機能です。泡が体の表面を包み込み、弾けたときの衝撃で汚れを落とす効果があります。
ファインバブルは、直径0.001ミリ以上の泡をマイクロバブル、直径0.001ミリ以上の泡をウルトラファインバブルと区別しています。
マイクロバブルよりも小さいウルトラファインバブルは身体の奥まで浸透しやすいので、汚れや皮脂を綺麗に落とすことが可能です。
三菱のホットあわーはマイクロバブル、日立のシルキー快泡浴はマイクロバブルとウルトラファインバブルの両方を使用しています。一方、ダイキンはウルトラファインバブルのみを使用しているので、泡機能にこだわるならダイキンのエコキュートがおすすめです。
なお、泡機能は別売りのオプション品を購入する必要があるので注意しましょう。
最近のエコキュートのトレンドは残り湯の汚れの抑制
最近のエコキュートのトレンドは、風呂のお湯の汚れを抑える機能です。2023年モデルから三菱は「キラリユキープ」が「キラリユキープPLUS」に進化し、ダイキンは「おゆぴかUV」を新しく搭載しています。
次の表は、エコキュートメーカーの2023年時点でハイエンドモデルに搭載されている残り湯の汚れを抑制する機能をまとめたものです。
メーカー | 残り湯の汚れを抑制する機能 | 特徴 |
---|---|---|
パナソニック | なし | なし |
三菱 | キラリユキープPLUS | 深紫外線をお湯に照射することで菌の繁殖を除菌して抑制する 翌日になっても残り湯のニオイや濁りが少ない |
ダイキン | おゆぴかUV | 貯湯タンクユニット内部にUV除菌ユニットを搭載 深紫外線によってお湯に含まれる菌を除菌して抑制する |
コロナ | なし | なし |
日立 | きらりUVクリーン | 深紫外線によりお湯内部の菌の増殖を抑制する |
東芝 | 銀イオンの湯 | 銀イオンにより、残り湯の菌の増殖を大幅に抑えることができる |
三菱とダイキン、日立ではエコキュートにUVユニットを設置しています。残り湯がUVユニットを通過した時に深紫外線が照射され、残り湯に含まれている雑菌を除菌・抑制する効果を期待できます。
また、東芝の「銀イオンの湯」も残り湯の菌の増殖を大幅に抑えることが可能です。残り湯のニオイやぬめりなどが抑制されれば、翌日のお湯を沸きなおすことへの抵抗感が薄くなり、光熱費の節約につながります。
現時点で残り湯の汚れを抑制する機能を搭載しているのは三菱とダイキン、日立、東芝の4社です。残り湯を沸かし直して入りたい、洗濯物を洗濯する時に使いたい方は、上記のメーカーからエコキュートを選びましょう。
エコキュートの貯湯容量を主要メーカーごとに比較
次の表はエコキュートメーカーの貯湯容量をまとめたものです。
メーカー | 貯湯容量 |
---|---|
パナソニック |
195L 300L 370L 460L 560L |
三菱 |
180L 300L 370L 430L 460L 550L |
ダイキン |
370L 460L |
コロナ |
185L 300L 370L 460L |
日立 |
370L 460L |
東芝 |
370L 460L 560L |
貯湯容量のバリエーションが豊富なのはパナソニックと三菱、次いでコロナです。3社は300Lよりも小さいサイズを販売しており、3人以下の家庭や、狭小スペースにおすすめです。
また、コロナにはマンション専用のエコキュートがあり、連結配管を最長25mまで延長できるので、部屋の構造に合わせて自由に設置することができます。
パナソニックと三菱、東芝は460Lよりも大きい500L以上の貯湯タンクを販売しています。一般的に460Lが4人~7人用となっており、500L以上は5人以上の家庭向けの商品です。
家族の人数やお湯の使い方、敷地面積などは家庭によって異なります。エコキュートはお湯を使いすぎると湯切れとなり、湧き上がるまでお湯が使えません。
そのため、家族の人数やライフスタイル、設置スペースなどに合った貯湯容量を選びたい方は、パナソニックや三菱、コロナ、東芝の商品をチェックしてみましょう。
寒い地方でのエコキュートの選び方
寒い地方でエコキュートを選ぶ場合は、寒冷地仕様の商品を比較しましょう。
エコキュートは空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器です。外気温や水温が低い地域では給湯効率が下がり、場合によっては凍ってしまう可能性があります。
そのため、寒い地方でエコキュートを選ぶ時は、寒冷地仕様の商品の製品や特徴を比較することが重要です。
次の表は、エコキュートメーカーごとの寒冷地仕様の商品の特徴を簡単にまとめたものです。
メーカー | 寒冷地仕様の特徴 |
---|---|
パナソニック | 寒冷地仕様のラインナップが豊富 |
三菱 | 給湯保温効率が高い |
ダイキン | 給湯保温効率が高く、北海道で実験を行っている |
コロナ | 主要なシリーズの寒冷地仕様はある |
日立 | 主要なシリーズの寒冷地仕様はある |
東芝 | 寒冷地仕様のハイエンドモデルはない |
寒冷地仕様のエコキュートに力を入れているのは、パナソニックと三菱、ダイキンの3社です。
パナソニックは寒冷地仕様のシリーズが5つあり、フルオートタイプやオートタイプだけでなく、給湯専用もあります。また、ハイエンドモデルは一般地仕様の商品と同等の機能を有しているので、お風呂の時間を快適に過ごしたい方におすすめです。
三菱とダイキンの寒冷地仕様エコキュートの年間給湯保温効率は最大3.6で、ほかのメーカーのエコキュートに比べて高い数値です。また、ダイキンは旭川に実験場があり、エコキュートが極寒の条件下でも動くか試運転しているので、商品への信頼性が高いです。
寒冷地仕様のエコキュートを探している方は、機能性にこだわるならパナソニック、省エネ性能を重視するなら三菱やダイキンの商品をチェックしてみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートメーカーごとの比較になります。性能、機能、貯湯容量、寒冷地仕様などの項目ごとに分析して、トータルで判断すると次のような評価となります。
メーカー | 総合評価 |
---|---|
パナソニック |
機能性はトップクラスに高く、お風呂時間にこだわる方におすすめ 貯湯容量と寒冷地仕様の種類が豊富なことも魅力的なポイント |
三菱 |
性能は一般地仕様と寒冷地仕様ともにトップクラスに高い 泡機能を搭載している 省エネ性能にこだわる方におすすめ |
ダイキン |
泡機能を搭載している 寒冷地仕様の性能は高く、北海道の実験場で試運転を行っている |
コロナ |
少人数向けの貯湯容量がある マンション専用のエコキュートを販売している |
日立 |
泡機能を搭載している 水道直圧給湯式のエコキュートを販売している |
東芝 |
銀イオンの湯によりお湯の汚れやニオイを抑制する 貯湯容量が560Lのエコキュートを販売している |
エコキュートメーカーによって商品の特徴やメリットが異なるため、エコキュートを選ぶ際はある程度の商品知識が求められます。
「エコざんまい」は商品知識が豊富なスタッフが対応致します。中間業者を減らした独自の仕入れルートを持っており、エコキュートを低価格で販売しているので、エコキュートの購入を考えている方はぜひご相談ください。