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2024年11月22日

マンションにエコキュートを設置するためのポイントは?機器の選び方や手順などを解説

マンションにエコキュートを設置するためのポイントは?機器の選び方や手順などを解説

エコキュートはマンションに設置することは可能ですが、戸建住宅に設置する場合に比べて選べる機種やタイプなどに制限があります。

また、住んでいるマンションによっては管理組合や管理会社に事前に確認を取る必要もあるので、ある程度の手順や選び方を知っておかないとスムーズに購入できません。

そこで今回は、マンションにエコキュートを設置するためのポイントや、機器の選び方、手順などをわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

マンションにエコキュートを設置するためのポイント

結論から申し上げますと、マンションにエコキュートは設置できます。

ただし、設置するためには、次のポイントに注意する必要があるので注意しましょう。

  • 管理組合・管理会社の許可を得る
  • 設置スペースを確保する
  • 設置スペースに収まる機器を選ぶ

上記を順番に解説します。

管理組合・管理会社の許可を得る

マンションやアパートなどの集合住宅で暮らしている場合は、必ず管理組合や管理会社の許可を得る必要があります。

集合住宅によって対応は異なりますが、設備の変更や勝手な設置がトラブルの原因になる可能性は否定できません。

例えば、マンションの管理規約によっては、エコキュートから出る音や外観変更が原因で禁止されている場合があります。

まずは、管理組合や管理会社に対してエコキュートの設置が認められるかどうか確認を取り、場合によっては申請手続きを行いましょう。

許可が下りたら、販売業者や施工業者と契約を結び、工事を行う日付を決定し、マンションの住民に対して影響を与えないように、事前に告知をする、あるいはお知らせを貼っておくなどの対応を行うと良いです。

なお、賃貸物件の場合、給湯器の交換は貸主(大家)が費用を負担することになっているので、まずは大家に相談しましょう。

設置スペースを確保する

エコキュートをマンションに設置する場合、最も重要なポイントが「設置スペースの確保」です。

エコキュートは、室外機に似た形状のヒートポンプユニットと、人の背丈よりも大きい貯湯タンクユニットの2つの機器で構成されています。

特に貯湯タンクユニットは貯湯容量にもよりますが、高さや奥行きが大型の冷蔵庫ほどあるため、かなりのスペースが必要です。

マンションに設置する場合、主にベランダやパイプスペース(PS)が考えられますが、3つの条件を満たす必要があります。

  • 設置スペースの広さ
  • 耐荷重
  • 設置スペースの通気性

まず、設置スペースの広さが最初の条件です。

エコキュートの貯湯タンクユニットは貯湯容量によって高さや形状が異なります。

例えば、貯湯容量が370Lの場合は、横幅が600mm、縦幅が680mmとやや正方形に近く、高さが1800mmの角型タイプが一般的です。

さらに、エアコンの室外機に似たサイズのヒートポンプユニットも設置する必要があるため、ある程度のスペースを占領します。

マンションのベランダに設置する場合は、十分な広さを持っているか、他の設備や植物などが干渉しないかを確認しましょう。

また、耐荷重にも注意が必要です。貯湯タンクは満水時に500kgを超えることも珍しくないため、設置した場所が支えられる構造であるかを事前に確認しなければなりません

特にマンションやアパートのような集合住宅では、ベランダの耐荷重に制限がある場合が多いため、建物の管理会社や施工業者に相談すると安心です。

ほかにも、設置スペースの通気性も見逃せません。

ヒートポンプユニットは空気の熱を利用してお湯を沸かすため、通気性が悪い場所に設置すると効率が低下する可能性があります。さらに、植物が置いてあると、排気した冷たい空気によって生育状態が悪くなる可能性も高いです。

障害物が多い場合はどかすか、あるいはベランダ全体のレイアウトを見直さなければなりません

以上の点を踏まえ、エコキュートの設置に最適な場所を確保し、必要に応じて専門業者の意見を取り入れながら進めることが重要です。

設置スペースに収まる機器を選ぶ

ベランダやパイプスペースなどの設置スペースが決まったら、収まるサイズの機器を選びましょう。

ベランダに設置できるなら、基本的には角型タイプのエコキュートで問題ありません。あとは、家族の人数や利用したい機能などによって、ご家庭に合った機器を選ぶと良いでしょう

しかし、パイプスペースに設置する場合は、サイズを比較することが重要です。

エコキュートはメーカーや機種によって貯湯タンクユニットのサイズや形状が異なります。

なかには、パイプスペースに設置できるサイズのコンパクトタイプや狭小スペース向けのモデルなども販売されています。スペースや耐荷重の問題でベランダに設置できない方は、マンション向けのエコキュートから選びましょう。

マンションに設置するためのエコキュートを選ぶポイント

マンションに設置するためのエコキュートを選ぶポイントは以下のとおりです。

  • 貯湯タンクユニットのサイズ
  • 静音性
  • 耐荷重に合った重量
  • 給湯効率

上記を順番に解説します。

貯湯タンクユニットのサイズ

マンションに設置するエコキュートを選ぶ際は、貯湯タンクユニットのサイズが重要です。

エコキュートは貯湯容量が多いほど高さが大きくなる傾向があります。

例えば、角型タイプで貯湯容量が370Lなら高さは1800mmですが、460Lなら2200mm前後、550Lなら高さは2100mm前後ですが、横幅と縦幅が100mm程度大きいです。

エコキュートは夜間にお湯を沸かして、日中に消費する貯湯式給湯器のため、家族の人数やお湯の使い方に対して貯湯容量が少ないと湯切れを起こす頻度が多くなります

湯切れを繰り返すと、電気料金単価の高い時間帯にお湯を沸かすことになるため、ランニングコストが安いというエコキュートのメリットを損ねてしまう可能性が高いです。

そのため、なるべく家族の人数に合った貯湯容量のサイズを選びたいですが、マンションの場合は設置スペースに合った貯湯タンクユニットのサイズを選ばなければいけません

一般的に、貯湯容量が370Lなら3人~5人用、460Lなら4人~7人、560Lなら5人~8人用という目安です。

基本的に、4人家族なら370Lで十分ですが、370Lの貯湯タンクユニットを置くことができない家庭では、300L以下のコンパクトなエコキュートを選びましょう

静音性

マンションに設置する際は、エコキュートの発する音にも注意が必要です。

エコキュートは夜間にお湯を沸かすため、どうしても夜にヒートポンプユニットが稼働する音が発生します。

過去には大きな問題点でしたが、現在はヒートポンプユニットの静音設計によって、運転音は図書館とほぼ同じレベルまで抑えられています。

しかし、設置した場所や隣家との距離、寝室の位置などによっては音が聞こえてしまう可能性は十分考えられます。

マンション向けに小型化されたコンパクトタイプの機種には、静音性が向上したものも多いため、運転時の音が気になる場合や近隣に配慮が必要な場合には、静音性に優れたモデルを選ぶのも一つの方法です

また、設置する際に防音対策を実行することも検討しましょう。

耐荷重に合った重量

設置スペースを確保できたからといって、耐荷重を超えるようなエコキュートを設置すると、トラブルの原因になる可能性が高いので止めましょう。

例えば、パナソニックのBシリーズは貯湯容量が560Lの大容量サイズですが、満水時の貯湯タンクユニットは649kg、ヒートポンプユニットは54kgなので、合計すると700kg以上の機器となります。

建築基準法第85条によれば、ベランダの耐荷重は1㎡あたり180kgです。一般的なベランダの面積が2㎡~3㎡なので、大容量タイプは避け、370Lや300L以下の商品を選びましょう。

給湯効率

給湯効率とは、エネルギーをどれだけ効率よくお湯に変えるかを示す指標で、数値が高いほど少ないエネルギーでたくさんのお湯を作ることができます

マンションに導入しやすいコンパクトタイプは、貯湯容量や搭載している機能に大きな違いが少ないため、比較するポイントとして給湯効率は重要です。

300L以下のコンパクトタイプの場合、年間給湯保温効率が3.3以上の商品を選びましょう。

数値が大きいほど省エネ性能は高く、300L以下のコンパクトタイプなら3.3以上あると、補助金の対象になりやすいです。

エコキュートの相場は40万円~70万円と高額なので、なるべく補助金を受け取れる高性能なエコキュートを選びましょう。

マンションにエコキュートを設置するための手順

マンションにエコキュートを設置するための手順は以下のとおりです。

  1. 設置可否の確認
  2. 設置場所の選定
  3. 機器の選定
  4. 管理組合・管理会社への申請
  5. 工事の実施
  6. 完了報告

まず、エコキュートを設置できるかどうか、管理規約を確認し、場合によっては管理組合や管理会社に相談してみましょう。

次に、設置場所と設置する機器を選びます。エコキュートを設置する際には、設置スペースまでの運搬や基礎工事以外に、給湯配管の設置工事や電線工事なども必要になるので、専門的な知識や技術を身につけた業者に実地調査を依頼すると良いでしょう。

設置場所と機種の選定が終わったら、再度管理組合と管理会社へ工事の計画や購入するエコキュートの種類などを伝えます。事前に相談しておけば、スムーズに許可が得られる可能性が高いです。

申請が済んだら、あとは業者に工事を依頼し、設置が完了すれば必要に応じて完了報告を行いましょう。

実際の手順は住んでいるマンションの管理組合や管理会社によって異なる可能性がありますが、上記のような手順でマンションにエコキュートを設置可能です。

まとめ

以上が、マンションにエコキュートを設置するためのポイントの解説です。マンションにエコキュートを設置する際は、管理組合や管理会社に確認を取り、設置スペースを確保し、設置スペースに合った機器を選びましょう。

特に、貯湯タンクユニットのサイズは重要になり、大きすぎる機器を選んでしまうと設置できない可能性があります。また、エコキュートによって形状や給湯効率が違うこともポイントで、ご家庭に合った機器を選ぶためには専門的な知識が必要です。

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