2025年2月25日
パナソニック製エコキュートの特徴とは? すぐれた熱効率やバスタイムを快適にする便利機能などを解説!

カーボンニュートラルという言葉が浸透してすでに久しい感がありますが、地球規模での環境保全対策のうちでも温室効果ガスの削減は重大なテーマに位置付けられています。
社会全体としてのエネルギーシフトの施策はもちろん、個人レベルでの日常生活においてもそうした取り組みが推進されています。
なかでも住宅のオール電化は最たるものの一つで、省エネ対策が施された設備や高断熱性建材の使用、あるいは太陽光発電などを用いて自らエネルギーを産生する機器の普及が進んでいます。
これらは環環境問題に貢献することを大きな課題としており、国が主導して新築・リノベーションなどでのさまざまな住宅補助も設けられています。
なかでも家庭生活においては給湯関連の設備でもっとも多くのエネルギーを消費するといわれており、これまで一般的かつ広く普及してきた化石燃料を燃焼させるタイプの従来式給湯機器などでは、多くの温室効果ガス発生が不可避の問題でした。
しかし高い省エネ効果を持つ高効率給湯設備の進歩は目覚ましく、現在では電気エネルギーのみでお湯を得られる、化石燃料を一切用いないタイプのものも普及しています。
そんな高効率給湯器の一つとして「エコキュート」が挙げられます。
エコキュートは少ないエネルギーで効率よくお湯をつくり出せること、ランニングコストが非常に安いことなどから環境にも家計にもやさしい給湯器として続々と導入が進んでいるものです。
本記事ではそんなエコキュートについて、特に「パナソニック」製のモデルにフォーカスしてその特徴を解説します。
エコキュートとはどのような仕組みの給湯器?
パナソニック製エコキュートの特徴を述べる前に、そもそも「エコキュート」とはどのような仕組みで動いている給湯器であるのかについて見ておきましょう。
化石燃料を一切用いることなく電気のみをエネルギー源として稼働することは先にも述べたとおりですが、電気でお湯を沸かすといっても電気ポットや電気給湯器のように直接的に電熱によって水を加熱するわけではありません。
エコキュートは「ヒートポンプ」という熱交換装置を備えており、その機能によって空気中の熱を収集、温度を高めることで水を加熱します。
もう少し詳しくこの機構を説明すると、ヒートポンプ内部には「冷媒」と呼ばれる気体が循環しており、気体は圧縮すると温度が高まるという性質を巧みに利用しています。
エコキュートではかつて一般的であったフロンに代わって二酸化炭素を冷媒に用いていることも大きな特徴です。
ヒートポンプによって空気中の熱を吸収した冷媒を加圧、最終的には90℃くらいにまでその温度を高め、その熱を水へと移していくことによってお湯をつくり出します。
エコキュートで得られるお湯はモデルにもよりますが60℃~90℃程度であることが多く、必要十分な熱量となっています。
ちなみに気体は減圧して開放すると逆に温度が下がる性質も持っており、水に熱を伝えた後の冷媒は減圧処理で冷やされて再び空気中の熱を収集しては圧縮・温度上昇を行うというサイクルを繰り返します。
このような熱交換の作用は冷蔵庫や冷暖房に用いられているものと原理的には同じであり、エコキュートのヒートポンプユニットはエアコンの室外機とほぼ同様姿をしています。
また、エコキュートは「貯湯タンク」というユニットを備えている点にも特徴があります。
エコキュートは電気料金が安い夜間の時間帯を中心にヒートポンプを稼働させ、つくったお湯をタンクにためておくように設計されています。
これは電気使用量が少なくなる夜間のニーズを創出することと抱き合わせて発想されたともいわれ、ユーザーにとってもメリットの大きい効率的な利用法の一つです。
貯湯タンク内のにためられたお湯は、日中を中心とした利用時間帯にキッチンやお風呂場、洗面所などの各所で必要な温度になるよう水で割りながら分配されます。したがって実際に使えるお湯の量は貯湯タンク容量いっぱいよりも多くなり、その都度お湯を沸かすよりもエネルギーロスを抑えることに成功しています。
このような仕組みによってエコキュートは年間のランニングコストにもすぐれた給湯器として仕上がっているといえるでしょう。
パナソニック製エコキュートの特徴とは?
それでは、パナソニック製エコキュートが持つ特徴について見ていきましょう。
パナソニックは世界有数の電化製品メーカーとして有名で、日本企業としても代表的な知名度を持つ一社といって過言ではありません。
同社が得意とする電子機器分野の技術は、精密な電化製品でもあるエコキュートの各モデルにも惜しみなく投入されているといえるでしょう。
以下にパナソニック製エコキュートの持つ特徴について、代表的な5つを挙げました。
すぐれた保温性能
パナソニック製のエコキュートを特徴付ける印象的なポイントとして、すぐれた保温性能が挙げられるでしょう。
エコキュートは貯湯タンクにお湯をためておいて、それを水で割りながら分配する仕組みであることを先に述べました。しかしタンク内のお湯は外気温が低かったり長時間そのままにしておいたりすると、徐々に熱が失われて冷めていってしてしまうことは避けられません。
そこでパナソニック製エコキュートでは、ヒートポンプユニットや貯湯タンクの保温能力向上のためのさまざまな工夫を施しました。
お湯が冷めにくいということはその分熱エネルギーのロスを抑えることを意味しており、熱効率をより一層向上させることによってさらなる省エネ効果をもたらすことに成功しました。
このことは日本産業規格(JIS)が定める「年間給湯保温効率」において業界トップクラスの4.0をマークしたことでも証明されており、パナソニック製エコキュートの保温性能の高さを物語っています。
年間給湯保温効率とは、一年間の給湯および風呂保温に要した熱量をそのために消費した一年分の電力量で割った数値のことです。この値が高いほど省エネ性能が優れていることを示しています。
エコキュートのお湯を「冷めにくくする」という基礎的かつシンプルな対策ですが、非常に効果的なアプローチであることをパナソニックが体現したといえるでしょう。
残り湯の熱の有効利用
保温による熱効率向上をパナソニック製エコキュート第一の特徴として挙げましたが、さらにロスを抑えられる熱源があります。
それは浴槽に張った残り湯の熱で、これも貴重な熱エネルギーの源として有効利用できるものです。
パナソニック製エコキュートではこうした残り湯の熱に着目し、それを夜間の沸き上げに利用する「ぬくもりチャージ」という機能を導入しています。
これは翌日の浴槽へのお湯張りに必要なエネルギーを最大10%程度節減する効果を持っており、エネルギーロスを少なくしつつ残った熱を効率よく再利用するコンセプトの徹底によって生まれた技術です。
エコキュートは元来空気中の熱を冷媒の作用によって高めるという、小さなエネルギーを増幅させて利用することに特徴を持つ設備です。
残り湯も放置すれば冷めてしまいますが、失われるはずだった熱エネルギーを無駄にしないという省エネの趣旨をよく体現した機能といえるでしょう。
シャワーの自動変調による省エネ機能
浴槽にお湯を張らず、普段はシャワーのみで済ませるという人も少なくないのではないでしょうか。とはいえシャワーを出しっぱなしにして利用すると多くのお湯が無駄になり、かといってこまめに止水するのも煩雑というのが正直なところでしょう。
そこでパナソニック製エコキュートでは、一定のリズムでシャワーの湯量と温度を変調させる「リズムeシャワープラス」という機能を搭載したタイプを展開しています。
これはシャワーを自動変調させることによってお湯(水)の量と熱エネルギーの消費を抑えるシステムで、その他のシャワーと比べると最大で20%程度の省エネ効果および10%程度の節水効果を発揮します。
体にシャワーを当てていない間に流れていくお湯の量も積み重なれば少なくない消費となりますが、特に冬場などは完全に止めてしまうと寒く感じるため適度に流しておきたい場合もあるでしょう。
そうしたニーズについても、ロスを抑えるという回答によって効率性を高めた便利機能の一つです。
快適なバスタイム機能
パナソニック製のエコキュートは熱効率の高さに加え、より快適にバスタイムを楽しむことができるようさまざまな便利機能が搭載されていることも特徴です。
たとえば「温浴セレクト」はあつめ・ふつう・ぬるめの3段階の湯温帯を任意に微調整することが可能で、それぞれ個別に入浴時間を設定できることから個人ごとの好みとタイミングに合わせた入浴を実現します。
また、「パワフル高圧給湯」の機能はエコキュートの苦手な部分である水圧の弱さに対応するものです。
貯湯タンクにためたお湯を分配するというエコキュートの構造上、一般的なモデルは水道直圧式に比べると水圧に物足りなさを感じるデメリットがあることから各社ともに高圧タイプが別個にラインナップされています。
しかしパナソニックでは高耐圧貯湯タンクの導入により、たとえばキッチン周りとシャワーの同時使用や2階・3階など高所での利用でも充分な水圧でお湯を使えるようになっています。
さらに温水を利用した浴室床暖房を設置することも可能で、お湯の熱でじんわりと浴室を温めることが可能です。
これは近年問題となっているヒートショック防止にも大きな効果を期待できる設備で、脱衣場から浴室、浴室から浴槽に至る段階的な温度差を小さくすることで身体への負担を和らげます。
また、マイナスイオンを含んだ細かい霧を発生させる「i・ミスト」という機能を搭載したモデルもあり、ホームサウナのように楽しめることも魅力です。
高度なAIの学習機能
昨今のエコキュートにはAIを利用してさらなる効率運用を企図したモデルが登場していますが、パナソニック製エコキュートでは特に高度な学習機能を持ったAIが特徴です。
たとえば日常的に浴室を出入りする人の時間帯や数など、その動きの傾向を分析・学習して入浴する時間以帯以外では保温に使うエネルギーを自動的にカットすることが可能です。また、入浴から次の入浴といったインターバルで湯温が下降するパターンを解析、温度をチェックするために必要なエネルギーを自動調整するといった機能でさらなる省エネ効果を実現しています。
こうした高度なAI活用によってお風呂の保温に使うエネルギーを最大で35%程度カットすることができ、人力や手動では難しいエネルギーロスの調整を確実に実施してくれることも大きな魅力です。
まとめ
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事ではパナソニック製エコキュートの特徴について、優れたん悦効率を実現する仕組みや快適なバスタイムを過ごすための便利機能を踏まえて解説しました。
パナソニックは多様な電子機器を生産してきた歴史ある企業でもあり、実に多くのノウハウや技術力を資産として保有しています。そうした知見をエコキュートの開発でも惜しみなく発揮し、堅実かつ遊び心にあふれたモデルをラインナップしている点に特徴やスピリットを感じさせます。
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