2022年12月16日
オール電化住宅のメリットは?リフォームの相場やデメリットなどもわかりやすく解説
オール電化住宅は多くのメリットがあるため、導入を検討される方は珍しくありません。しかし、オール電化住宅はデメリットもあります。そのため、導入を検討される方はメリットとデメリットの両方を知っておくことが重要です。
そこで今回は、オール電化住宅のメリットやデメリット、リフォームの相場などをわかりやすく解説します。オール電化住宅に興味がある方は参考にしてください。
オール電化住宅とは?
オール電化住宅とは、調理や給湯、空調などで使用するエネルギーをすべて電力で賄っている住宅のことを指します。
つまり、ガスを一切使用しない住宅のことで、ガス給湯器やガスコンロを撤去し、電気で稼働するエコキュートやIHクッキングヒーターなどと交換します。
オール電化住宅は2000年代から注目され始めた新しい住宅のスタイルで、現在では省エネ性能が高く、環境のことを考えている暮らし方としても人気を集めています。
オール電化住宅のメリットは?
オール電化住宅のメリットは以下の通りです。
- 光熱費を抑えられる可能性がある
- ガスに関連した事故が起きない
- キッチン周りの掃除が楽になる
- 災害時の復旧が速い可能性がある
上記のメリットを順番に解説します。
光熱費を抑えられる可能性がある
オール電化住宅にすると、光熱費を抑えられる可能性があります。
光熱費は主に電気料金、ガス料金、水道料金の3つで、特にお湯や暖房が大きな割合を占めています。
オール電化住宅にする場合、給湯器はガス給湯器から電気で動くエコキュートに交換します。エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器で、一般的な給湯器に比べてランニングコストが抑えられています。
次の表は、エコキュートとガス給湯器の年間ランニングコストを比較したものです。
エコキュート | ガス給湯器 | |
---|---|---|
北海道電力エリア | 約32,400円 | 約109,200円 |
東北電力エリア | 約21,600円 | 約104,400円 |
北陸電力エリア | 約20,400円 | 約118,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約24,000円 | 約78,000円 |
中部電力エリア | 約24,000円 | 約87,600円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約81,600円 |
中国電力エリア | 約22,800円 | 約112,800円 |
四国電力エリア | 約26,400円 | 約99,600円 |
九州電力エリア | 約18,000円 | 約108,000円 |
沖縄電力エリア | 約10,800円 | 約54,000円 |
実際のランニングコストは家族の人数やお湯の使い方によって異なりますが、基本的にエコキュートはガス給湯器よりもお湯を沸かすためのコストは安いです。
オール電化住宅に変えると必ず光熱費が安くなるとは限りませんが、上記のようにコストの削減につながるため、光熱費を節約したい方はオール電化住宅を検討してみましょう。
ガスに関連した事故が起きない
オール電化住宅にするとガスを止めるため、ガスに関連した事故やトラブルが起きなくなります。また、IHクッキングヒーターはガスコンロよりも火災に対する安全性が高いです。
そのため、過去にはオール電化住宅に対して、火災保険の割引制度がありました。
現在では、法律の改正により割引制度を行っている保険会社は少ないです。しかし、一部の保険会社ではオール電化住宅割引制度を扱っているため、オール電化住宅にした方は火災保険の変更を考えてみましょう。
キッチン周りの掃除が楽になる
オール電化住宅の場合、IHクッキングヒーターで調理を行います。
IHクッキングヒーターはガスコンロと違って五徳がありません。天板がフラットな形状をしているため、調理後の掃除がしやすいというメリットもあります。
災害時の復旧が速い可能性がある
台風や地震などでライフラインが止まってしまった場合、最初に復旧される傾向が高いのは電気です。実際、過去の震災でも電気から復旧が始まったケースは多いです。
ガスや水道は地中に管が埋まっており、どこで故障しているか目視で確認できないため、どうしても復旧までに時間がかかってしまいます。
そのため、オール電化住宅にしておくと、被災をしても早く復旧でき、普段通りに近い生活を送れる可能性はあります。
また、エコキュートは貯湯式給湯器です。貯湯タンクユニットにお湯を貯めこみ、外部からの操作で取り出すことが可能なので、非常時に備えて生活用水を大量に確保できるというメリットもあります。
オール電化住宅のデメリットは?
オール電化住宅のデメリットは以下の通りです。
- 初期費用がかかる
- IHクッキングヒーターには制限がある
- 停電時に設備が停止する
上記のデメリットを順番に解説します。
初期費用がかかる
オール電化住宅の最大のデメリットは初期費用がかかることです。
例えば、エコキュートはメーカーにもよりますが、上位モデルは工事費用込みで50万円以上することも珍しくありません。IHクッキングヒーターは機能やサイズ、工事の規模によって20万円前後はかかります。
そのため、オール電化住宅へのリフォームの相場は60万円~120万円で、工事の規模や内容によっては200万円以上する可能性もあります。
確かに、オール電化住宅にすると光熱費は節約できますが、初期費用を回収できるとは限らないため、見積もりやシミュレーションはしっかりと行いましょう。
IHクッキングヒーターには制限がある
IHクッキングヒーターはガスコンロと違って次のような制限があります。
- 直火調理はできない
- 調理器具が指定されている
IHクッキングヒーターに交換すると、直火調理はできなくなり、IHクッキングヒーター用の鍋や調理器具を用意することになります。料理をする方は、ガスコンロとIHクッキングヒーターの違いを理解しておくと良いです。
停電時に設備が停止する
オール電化住宅で太陽光発電システムや蓄電池がない場合、停電時にすべての住宅設備が停止します。
夏ならまだしも、冬場の寒冷地で暖房機器が使用できなくなると命の危険に関わります。そのため、万が一の事態に備えて、太陽光発電システムや蓄電池、あるいは石油ストーブなどを用意しておくと良いです。
オール電化住宅に変えると本当に光熱費は安くなるの?
結論から申し上げますと、オール電化住宅に変えると必ず光熱費が安くなるとは限りません。なぜなら、オール電化住宅向けの電気料金プランは変則的で、ライフスタイルによって高くなる可能性があります。
例えば、東北電力のオール電化住宅向けの「よりそう+シーズン&タイム」は季節や時間帯によって1kWhあたりの電力料金が次のように異なります。
時間帯 | 1kWhあたりの電力料金 | |
---|---|---|
昼間 | 冬季ピーク | 43.14円 |
夏季ピーク | 43.14円 | |
その他季ピーク | 39.22円 | |
オフピーク | 26.73円 | |
夜間 | 11.43円 |
夜間の電力料金は安いですが、昼間の電力料金は従量電灯Bの18.58円~29.28円に比べて高いです。
つまり、オール電化住宅は日中に人が居る場合は電力料金が高くなってしまう可能性があります。
オール電化住宅で電気料金を安くする方法は?
オール電化住宅で電気料金を安くする方法は、以下の通りです。
- 日中の電力消費量を減らす
- 太陽光発電システムや蓄電池を導入する
上記の方法を順番に解説します。
日中の電力消費量を減らす
オール電化住宅で電気料金が高くなってしまう原因として、日中の電力消費量が多いことが挙げられます。オール電化住宅向けの電気料金プランの場合、昼間の電気料金が高いため、日中に家に人が居る家庭だと高額になりやすいです。
そのため、日中の電力消費量を減らす方法を検討してみましょう。
例えば、日中は電気を使用しない、待機電力を減らす、エアコンではなく扇風機を使用するなど、電力消費量を減らす方法は幾つかあります。
太陽光発電システムや蓄電池を導入する
日中の電力消費量を減らせない、あるいは1日の電力消費量が多い場合は、太陽光発電システムや蓄電池の導入をおすすめします。
太陽光発電システムを導入すれば、電力会社から購入する電力量を減らすことができます。買電量が減れば、電気料金も抑えられます。
また、太陽光発電システムが無くても蓄電池があれば、電気料金が安い夜間に電力会社から電力を購入し、日中に消費して日中の買電量を減らすといった方法が行えます。
ほかにも、震災で停電しても、太陽光発電システムと蓄電池が無事なら日常に近い生活を送ることができます。
オール電化住宅に太陽光発電システムや蓄電池は必須ではありませんが、相性は非常に良いです。オール電化住宅を目指す際に、一緒に太陽光発電システムや蓄電池の導入も検討してみましょう。
安くオール電化住宅にする方法は?
初期費用をかけずにオール電化住宅にするためには、業者選びが重要になります。
一般的にオール電化住宅のリフォームの相場は60万円~120万円です。ただし、業者や導入するIHクッキングヒーターやエコキュートの種類によっては、相場よりも安くオール電化住宅が目指せます。
例えば、「エコざんまい」では、機種や状況にもよりますが、エコキュートとIHクッキングヒーターの交換工事を本体価格込みで約40万円~約50万円で請け負っています。
エコキュートはフルオートタイプ、IHクッキングヒーターは2口+ラジエントという組み合わせもあります。
オール電化住宅の最大のデメリットは初期費用の高さです。しかし、「エコざんまい」のように初期費用を抑えてオール電化住宅を目指せる場合もあるため、安くオール電化住宅にしたい方は業者選びをしっかりと行いましょう。
まとめ
以上が、オール電化住宅の解説になります。オール電化住宅のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | 光熱費を抑えられる可能性がある ガスに関連した事故が起きない キッチン周りの掃除が楽になる 災害時の復旧が速い可能性がある |
---|---|
デメリット | 初期費用がかかる IHクッキングヒーターには制限がある 停電時に設備が停止する |
リフォームの相場は60万円~120万円で、住宅の状態や導入する機器のグレードによっては更に高額になる可能性はあります。そのため、オール電化住宅を安く目指したい方は「エコざんまい」のような業者を選ぶと良いです。
「エコざんまい」は中間業者を減らした独自の仕入れルートを持っており、エコキュートやIHクッキングヒーターを低価格で販売しています。経験豊富なスタッフによる安心の施工品質で、急なトラブルやアフターフォローも対応しています。オール電化住宅を考えている方は、ぜひご相談ください。