2024年6月15日
エコキュートの貯湯タンクにお湯がたまらない場合はどうすれば良い?対策や交換を解説
エコキュートの貯湯タンクユニットにお湯がたまらないトラブルが発生した場合、原因は幾つか考えられます。原因によっては、購入者ご自身で対処できますが、場合によっては修理を依頼したり、買い替えを考えたりする必要があります。
そこで今回は、エコキュートの貯湯タンクユニットにお湯がたまらない場合を解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
エコキュートにお湯がたまらない原因
エコキュートにお湯がたまらない場合、次の原因が考えられます。
- ヒートポンプユニットの故障
- 貯湯タンクユニットの漏水
- 配管の漏水
- 外気温の低下
- 設定の変更
- エコキュートの判断
- 夜間にお湯を使いすぎた
- 給湯効率の低下
上記を順番に解説します。
ヒートポンプユニットの故障
エコキュートにお湯がたまらない原因として一番可能性が高いのは、ヒートポンプユニットの故障です。
エコキュートは電気と空気の熱によってお湯を沸かします。エアコンに用いられるヒートポンプ技術を用いており、空気の熱を取り込んだ冷媒を圧縮して高温にすると、水道水を温めて貯湯タンクユニットにて溜めておき、必要に応じて各所に給湯します。
基本的に、電気量料金単価が安い夜間にお湯を沸かす貯湯式給湯器です。
しかし、ヒートポンプユニットの基盤やセンサーが故障していると、夜間に設定した量までお湯を沸かすことができません。
基盤やセンサーに故障があり、正常にお湯を沸かすことができない場合は、リモコンユニットにエラーコードが表示されている可能性があります。
エラーコードとは、アルファベットと数字を組み合わせで、エコキュートで起きているトラブルや故障の種類を示しています。
メーカーごとに組み合わせが異なるので、リモコンユニットに表示されている場合は取扱説明書を確認し、対処しましょう。
貯湯タンクユニットの漏水
本来、貯湯タンクユニットは密閉されており、外気温の影響を受けにくい構造となっているため、水が漏れるようなことはありません。
しかし、経年劣化や地震による亀裂など、トラブルによって漏水する可能性はあります。
貯湯タンクユニットから水、あるいはお湯が漏れていると朝になってもエコキュートにお湯がたまりません。エコキュート周辺の地面が不自然に濡れているようなら、漏水を疑ってメーカーや施工業者に相談してみましょう。
配管の漏水
ヒートポンユニットで温めたお湯は貯湯タンクユニットへ運ばれ、配管を通じて各所に給湯されます。
施工業者によって配管に多少の違いはありますが、経年劣化によって亀裂が走ったり、配管接続部分のパッキンやシールが割れたりして、漏水する可能性はあります。
貯湯タンクユニットの漏水と同様に、配管から水やお湯が漏れているとエコキュート周りの地面が不自然に濡れています。周りを確認して、漏水の可能性があるようでしたら、メーカーや施工業者に相談すると良いです。
外気温の低下
エコキュートは電気と空気の熱でお湯を沸かす給湯器です。
空気の熱を利用しているため、外気温が低下するとヒートポンユニットの給湯効率が低下する場合があります。給湯効率が低下すると、沸き上げ予定時間までに設定した湯量までお湯を沸かすことができず、結果として、お湯がたまらない事態を招くでしょう。
冬になって、エラーコードが表示されず、漏水も確認できないのにお湯がたまらない状態が続く場合は、給湯効率が低下している可能性が高いです。
設定の変更
エコキュートはリモコンユニットで、給湯温度や湯量、沸き上げ時間などの設定を変更することができます。
メーカーや機種によって多少異なりますが、エコキュートはおおよそ8時間かけて設定された湯量まで沸き上げるように稼働する傾向があります。
朝になってもエコキュートのお湯が設定した湯量にまで達していない場合は、次のような設定変更をしたことが原因の可能性が高いです。
- 設定湯量を増やした
- 沸かす時間を短くした
外気温の低下や経年劣化などの理由で給湯効率が低下した状態では、設定した湯量によっては時間までに沸き上げることができず、満タンにならないケースが発生します。
また、沸き上げ時間を短くすると、湯温や湯量などの条件にもよりますが、時間内までにお湯を沸かすことができません。
設定を変更したことで、朝までにお湯がたまらない状態が続くようでしたら、設定を元に戻してみましょう。
エコキュートの判断
最新のエコキュートは過去のお湯の使用履歴などを判断して、最適な湯量まで沸かすようにコントロールするモードがあります。
お湯の沸きすぎを防ぐため、電気代や水道代を無駄にしない、省エネなモードです。
そのため、お湯をあまり使わない日が続くと、エコキュートが判断してタンクいっぱいまで沸かさなくなり、結果としてお湯がたまっていない状態が発生します。
お湯を使う量が常に一定の家庭なら問題ありませんが、日によって異なると湯切れを招く可能性があるため、エコキュートのモードを切り替えることも検討してみましょう。
夜間にお湯を使いすぎた
エコキュートは沸き上げ開始時の残湯量から、設定された湯量まで沸き上げられるようにコントロールしています。
しかし、途中でお湯を使いすぎてしまうと、コントロールしきれず、沸き上げ時間内に設定した湯量に到達しない可能性があります。
夜間にお湯を大量に使うと、朝になってもお湯がたまっていない場合があるので注意すると良いです。
給湯効率の低下
外気温の低下以外に、次のような理由からエコキュートの給湯効率が低下する場合があります。
- フィルターや配管の汚れ
- 経年劣化
- ヒートポンユニットを何かが塞いでいる
エコキュートは10年以上使用できる給湯器ですが、放置しているとフィルターや配管に不純物やゴミが蓄積して目詰まりを起こし、給湯効率が低下する可能性があります。
また、10年以上使用していると経年劣化により、給湯効率が低下することは避けられません。
ほかにも、ヒートポンユニットの周りがゴミや雪、霜などで塞がっていると空気の熱を取り込めなくなり、給湯効率が低下します。
故障や漏水などが起きていなくても、上記のような理由で給湯効率が低下して、お湯がたまらない可能性があると覚えておきましょう。
エコキュートにお湯がたまらない場合の対策
エコキュートにお湯がたまらない場合の対策は以下のとおりです。
- エコキュートのお湯を使いすぎない
- 定期的にメンテナンスをする
- 設定を見直す
- 点検や修理を依頼する
上記を順番に解説します。
エコキュートのお湯を使いすぎない
エコキュートは夜間にお湯を沸かして溜めておく貯湯式給湯器です。
メーカーや機種によって多少異なりますが、過去のお湯の使用量から最適な湯量を判断して、コントロールするモードがあります。
最適な湯量にコントロールされていると、電気代や水道代の節約につながります。また、エコキュートに無理をかけないため、負担が減って寿命が延びる可能性もあります。
故障やトラブルではなく、上記のような省エネモードになっていてお湯がたまらない場合は、エコキュートの設定を変更するのではなく、お湯を使いすぎないように注意すると良いです。
ただし、エコキュートはお湯を使いすぎると湯切れとなり、沸かすまでお湯が使えない事態に陥ります。
日中に沸かし直しすると、電気量料金単価によってはランニングコストが高くなってしまう恐れもあるため注意しましょう。
エコキュートの湯切れを防ぐ方法を知りたい方は、次の記事をご覧ください。
定期的にメンテナンスをする
エコキュートが故障したり、給湯効率が低下したりする原因の1つに、メンテナンスを行っていないことが挙げられます。
エコキュートの寿命は10年とされていますが、定期的にメンテナンスや点検をした場合です。
メンテナンスをしないで放置していると、故障やトラブルが起きやすくなり、10年を待たずに買い替えることもあるため、定期的に次のメンテナンスを行いましょう。
- 貯湯タンクユニットの水抜き
- 給水口ストレーナーの清掃
- 風呂配管の清掃
- 浴槽フィルターの清掃
- 水漏れの確認
- ヒートポンプユニットの空気抜き
- 凍結防止ヒーターの動作確認
メンテナンスはメーカーも推奨しており、やり方が取扱説明書に記載されているので、確認すると良いです。
設定を見直す
エコキュートは外気温の低下や経年劣化により給湯効率が低下する可能性があります。
給湯効率が低下した状態で使用すると、設定した湯温や湯量に達しないことが多くなるため、定期的に設定を見直してみましょう。
たとえば、沸き上げ時間を長くしたり、沸かす湯量を下げたりする、冬場は節約モードではなく通常モードに切り替えるなどがおすすめです。
点検や修理を依頼する
上記までの対策で解決しない場合は、エコキュートが故障している可能性が考えられます。
故障箇所によっては深刻な問題が進行している場合もあるため、メーカーか施工業者に相談して修理してもらいます。
また、メーカーによっては3年~4年ごとに点検を行うことを進めているので、時期が来たらメーカーに点検を依頼しましょう。
対策や修理ができない場合は交換を検討してみる
エコキュートの寿命は10年と言われており、10年が経過すると故障する確率は高くなります。また、メーカーにもよりますが、販売してから10年を目安に部品の製造をやめたり、破棄したりする傾向があるため、修理できないケースも増えます。
エコキュートを購入してから10年が経過して、お湯がたまらないトラブルが発生しやすくなったら、対策や修理をするよりも、買い替えや交換を検討してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの貯湯タンクユニットにお湯がたまらない場合の解説になります。エコキュートの貯湯タンクユニットにお湯がたまらない場合の原因は以下のとおりです。
- ヒートポンプユニットの故障
- 貯湯タンクユニットの漏水
- 配管の漏水
- 外気温の低下
- 設定の変更
- エコキュートの判断
- 夜間にお湯を使いすぎた
- 給湯効率の低下
設定の変更やお湯を使いすぎないようにすることである程度は対策できますが、場合によっては修理や買い替えが必要になると覚えておきましょう。
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