2025年8月28日
【エコキュートの買い替えガイド】費用の内訳・安くする方法・補助金制度を解説

エコキュートは省エネ性能が高く、環境にも家計にもやさしい給湯器として、導入する家庭が増えています。そのため、給湯器の買い替えを検討している人の中には、エコキュートを採用しようとしている人も多いのではないでしょうか。ところがエコキュートは買い替え費用の高さがネックだといわれています。そこで今回は、エコキュートの買い替えにかかる費用の内訳や、買い替え費用を抑えるコツ、さらには活用できる補助金制度まで、詳しく解説していきましょう。
1.エコキュートの買い替えにかかる費用の相場は?
エコキュートの買い替えにかかる費用は、選んだ機種や設置する環境などによって大きく異なるものの、およその相場は次の通りです。
項目 | およその費用相場 |
---|---|
本体価格 | 20~55万円 |
工事費用 | 10~20万円 |
撤去・廃棄費用 | 1~3万円 |
基礎工事(必要な場合のみ) | 2~5万円 |
合計 | 40~70万円程度 |
たとえば高圧タイプや寒冷地仕様タイプ、フルオート機能付きといった高機能モデルの場合には、費用総額が70万円以上になるケースもあり得ます。その一方で、本体の機能を絞ったシンプルなモデルにすれば、補助金も活用して実質30万円台に抑えることも可能なケースがあります。
また、同じエコキュートであっても、設置する環境や撤去作業の難易度によって費用は変動するものです。さらに都市部では、工事費が高めになる傾向があります。
2.エコキュートの買い替え費用の内訳を紹介
ここからは、前の章で紹介した、エコキュート買い替えにかかる費用の相場について、内訳の項目ごとに詳しく見ていきましょう。
2-1.本体価格
本体価格は、機種やグレード、容量や搭載される機能によって変動します。
- シンプル機能モデル:20~30万円
- フルオートモデル:30~45万円
- 高圧タイプ・寒冷地仕様:40~55万円
追い炊きや自動湯張り、配管洗浄や夜間の電力使用を抑えるおまかせ運転機能など、機能が充実し省エネ性能の高いモデルほど、価格は高くなります。
2-2.工事費用
エコキュートの設置工事費用には、次のような作業費用が含まれます。
- 既存機器の撤去費用
- 新機種の設置費用
- 電源や配管の工事費用
- 試運転や動作確認
エコキュートの工事費用は、平均10~20万円程度で、設置場所や配管の複雑さなどによって上下します。とくに配管の位置を変更したり、電源を引き直したりする場合には、追加費用が発生することもあります。
2-3.撤去・廃棄費用
既存のエコキュートを処分するのには、1~3万円程度の費用がかかります。ただし業者によっては工事費用に含まれることもあるので、見積もりをよく確認しましょう。自治体によっては、産業廃棄物として処理する必要があります。
2-4.基礎工事
既存の基礎が使える場合にはそのまま使えばいいものの、既存のものが使えない場合には、新たに基礎を打設する必要があります。その場合には、基礎工事費用として、追加でおよそ2~5万円かかることになります。とくに、重量のある機種に買い替える場合や、設置場所を変更したい場合には、新たに基礎工事をしなければなりません。
3.タイプ・容量・メーカーによる費用の違い
エコキュート買い替えにかかるおよその費用についてお話してきましたが、この費用は選ぶエコキュートのタイプや容量、メーカーなどによっても左右します。そこでここでは、エコキュートのタイプや容量、メーカーによる費用の違いについて解説していきましょう。
3-1.容量別の価格のめやす
お湯をためておく貯湯タンクが大きいエコキュートほど、価格は高くなります。だからといって小さいタンクを選んでしまうと、お湯を使う頻度や家族の人数によってはお湯が足りずに、途中で沸き増ししなければなりません。そのため、1日に必要なお湯の量をまかなえるタンク容量を選ぶようにしましょう。
容量 | 推奨家族人数 | 本体価格のめやす |
---|---|---|
300リットル | 2人以下 | 約25~35万円 |
370リットル | 3・4人家族 | 約30~45万円 |
460リットル | 5人以上 | 約35~50万円 |
3-2.セミオートとフルオートの違い
エコキュートには、セミオートとフルオートがあります。フルオートは、自動追い炊きや足し湯、配管洗浄といった機能を搭載していて、家族の多い家庭や忙しい共働き家庭などに人気です。セミオートは、自動機能が搭載されていない代わりに、操作がシンプルで価格も抑えられています。湯張りをする際に、自動でなくても自分で調整できる家庭なら、セミオートでも十分なケースも多々あります。
セミオートの方が、フルオートよりおよそ5~10万円ほど安くなるケースが大部分です。ただし忙しい家庭などは、フルオートの快適性を重視した方が、メリットが大きいでしょう。
3-3.メーカー別の特徴と価格傾向
エコキュートのメーカーには、パナソニックや三菱電機、ダイキンやコロナ、日立などがあります。それぞれのメーカー独自の強みや特徴があり、価格にも違いがあります。
メーカー名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
パナソニック | 省エネ性能に優れていて、AIエコナビなどスマート機能が充実している | 中~高価格帯 |
三菱電機 | バブルおそうじ機能やキラリユキープなど衛生面に力を入れている | 中価格帯 |
ダイキン | ヒートポンプ技術に定評があり、寒冷地対応も豊富 | やや高め |
日立 | お湯も保温性の高さや休息湯沸かしが特徴、フルオートタイプが豊富 | 中価格帯 |
コロナ | コスト重視の人に人気で、シンプルモデルも豊富 | 比較的リーズナブル |
4.エコキュート買い替えのサインとタイミング
エコキュートの寿命は一般的に、10~15年だといわれているものの、使い方や使用頻度、設置環境などによって前後します。次のような症状が見られたら、そろそろ寿命が近づいているサインです。
- お湯の温度が設定温度よりぬるい、安定しない
- 異音や振動が目立つようになった
- 給湯までに時間がかかるようになった
- リモコンにエラーコードが頻繁に表示されるようになった
- メーカーに修理依頼しても部品が手に入らない
完全に故障してしまってから買い替えるのでは、生活に大きな支障をきたしてしまいます。慌てて購入すると、割高なものを買わなければならなくなったり、じっくり機種を比較検討できなかったりします。症状が現れ始めた段階で、早めに交換について準備した方が、買い替え費用を抑えられるのです。
5.エコキュートの買い替え費用を安く抑える方法とは?
エコキュートの買い替え費用は、なるべく安く抑えたいものです。そこでここからは、エコキュートの買い替え費用を安く抑える方法について、いくつか紹介していきます。
5-1.複数の業者に見積もりを依頼する
同じエコキュートに買い替えるのも、業者によって本体価格や工事内容が違います。2社から3社に見積もりを取って、比較検討するようにしましょう。ただし、買い替え費用を抑えたいからといって、金額の安さだけで決めるのはおすすめしません。見積もりの明瞭さや対応のよさ、アフターサービスの有無なども確認して、総合的に選ぶようにすると満足度が高くなります。
5-2.オフシーズンの工事で割引を狙えることも
エコキュートの交換依頼が集中するのは、冬場だといわれています。春や夏などオフシーズンに買い替えれば、工事日程が組みやすく、割引キャンペーンなどを受けられるケースもあります。
5-3.適性の容量を選ぶ
タンク容量は大きめを選べば安心だと思う人が多いものの、必要以上に大きなものを選ぶと、初期費用だけでなく電気代も継続的にかかってしまう原因になります。家族の人数やお湯の使用量などを考えて、適正容量を選ぶようにしましょう。
5-4.本当に必要な機能を選ぶ
最新機種・高機能モデルには、多彩な便利機能が搭載されています。ただし、必ずしもすべての家庭に必要な機能ではありません。自分にとって本当に必要な機能の搭載されたエコキュートを選べば、多機能タイプより10万円以上安くなることもあり得ます。
5-5.既存の基礎を再利用する
基礎工事の費用には、数万円かかります。既存のエコキュートのコンクリート基礎が問題なく使えるなら、再利用すればその分の費用が抑えられます。業者に基礎の状態を見てもらい、判断してもらうといいでしょう。
6.エコキュート買い替えの負担を抑える!補助金制度の最新情報
最後に、エコキュートの買い替え費用の負担を大きく抑えられる、エコキュート向けの補助金制度について、最新情報を紹介します。
6-1.国の給湯省エネ事業(2025年)
2025年現在、経済産業省が実施している「給湯省エネ事業」で、エコキュートなど高効率給湯器の導入に対して補助が受けられます。この補助金は、エコキュートから別のエコキュートに買い替える際にも、省エネ性能を満たした機種への買い替えなら補助金の対象です。
基本額 | 6万円 |
---|---|
A要件:インターネット連携・天気予報連動 | 10万円(基本額にプラス4万円) |
B要件:省エネ性能が国の目標規準より0.2以上高い | 12万円(基本額にプラス6万円) |
A・B両方満たす場合 | 合計13万円 |
補助金を受け取るには、国が定めた年間給湯効率規準を満たす性能のあるエコキュートに買い替える必要があります。また、個人で直接補助金の申請はできません。給湯省エネ事業者として登録されている販売・施工業者に、申請を代行してもらう必要があります。さらに、補助金事業には予算の上限があって、上限に達し次第受け付けが終了してしまいます。補助金については、対象になるかどうかなど設置・施工業者によく相談しましょう。
6-2.各自治体の補助金制度
国の補助金制度に加えて、お住まいの自治体で独自に補助金制度を設けている場合があります。自治体によって金額や対象など、内容が異なるものの、国の補助金と併用可能なケースもあるので、お住まいの自治体のエコキュート向け補助金制度を調べてみましょう。
7.まとめ
エコキュートは導入費用の高さがネックだと言われるものの、選ぶ機種の種類や設置条件、工事内容によって費用に大きな差が出ます。機能や容量、価格のバランスを見つつ、家族構成やライフスタイルに合った機種を選ぶことが大切です。また、補助金制度も上手に活用すれば、買い替えにかかる費用を大きく抑えられます。信用できるエコキュート専門業者に相談すれば、費用を抑えつつ家族構成・ライフスタイルに合ったエコキュート選びをサポートしてもらえることでしょう。
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