2023年7月29日
東京都にお住まいの方は断然お得!エコキュートにも使える補助金クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」について徹底解説!
東京都内の住宅にエコキュートや太陽光発電システムなどの機器を取り付ける際、条件を満たしていれば、補助金を受けられます。いったいどのようなケースで補助の対象となり、どれくらいの補助金を受けられるのでしょうか。
今回は、クール・ネット東京が実施している「熱と電気の有効利用促進事業」の概要や、補助金を受けるための条件、補助金を受けるまでの流れをご紹介します。
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」とは
ここでは、事業がどのようなものか簡潔に解説していきます。
「令和5年度 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の一環で実施
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」は、「令和5年度 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(以下、同事業)」の一環で実施されています。
同事業は、東京都地球温暖化防止活動推進センター(愛称:クール・ネット東京)が行っているもの。
同事業をとおして、太陽光発電設備や蓄電池、高断熱窓ドアの改修などに対して補助することにより、断熱・太陽光住宅を広めることを目指しています。
同事業では令和5年度において、以下の6つを実施。すべて合わせて496億円の予算が準備されています。
- 1.家庭における太陽光発電導入促進事業
- 2.家庭における太陽光発電導入促進事業 (太陽光発電システムに係るパワーコンディショナ更新費用助成事業)
- 3.家庭における蓄電池導入促進事業
- 4.既存住宅における省エネ改修促進事業
- 5.熱と電気の有効利用促進事業
- 6.戸建住宅におけるV2H普及促進事業
6つの事業のうち5番目にあるのが、今回解説するクール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」。この事業は、エコキュートなどへの補助をするものです。
なお、補助金をもらう際は、これら6つの事業のうちいずれかひとつを選ばなければいけないわけではありません。
たとえば、1番目の事業で補助してもらえる「太陽光発電システム」、3番目の事業の対象になる「蓄電池」、5番目の「エコキュート」のすべてを取り付ける場合、要件を満たしていればいずれの補助金ももらえます。
そのため、いくつかの機器を同時に取り付けることで、より多くの補助金を受けられるでしょう。
エコキュートの施工・販売を行うエコざんまいでは、太陽光発電システムや蓄電池の施工・販売にも対応しております。エコキュートのみの取り付けはもちろん、複数機器の取り付けをお考えの場合も、お気軽にご相談ください。
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の概要
この事業では、熱と電気を効果的に使うことを目標とし、以下の機器を取り付けるときにかかる費用に対して補助しています。
- 太陽熱利用システム
- 地中熱利用システム
- エコキュートなど
補助金を交付するのは、東京都環境公社。
事業の実施期間は令和9年度まで、交付は令和11年度までを予定しています。
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の助成対象者
ここでは、どのようなケースで補助の対象となるのかを見ていきましょう。
この事業を活用できるのは、主に「都内にある住宅に、所有する対象機器を取り付ける個人または法人」です。
“個人または法人”とあるため、国や地方公共団体は補助金を受けられません。
具体的にどのような機器が対象になるかは、次の項目で詳しく解説していきます。
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の助成要件・助成金額
この事業は以下のように、さらに2つの事業に分かれています。
(A)熱と電気の有効利用促進事業
(B)太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業
(A)と(B)では、補助してもらうための条件や補助率が異なるため、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
「(A)熱と電気の有効利用促進事業」の助成要件・助成金額
(A)の事業で補助の対象となる機器は、以下のとおりです。
- 太陽光熱利用システム
- 地中熱利用システム
- エコキュートなど
いずれの機器にも共通する条件として、次の内容が定められています。
- 未使用品であること
- 令和5年4月1日から令和10年3月31日までの間に取り付けること
- 対象の機器により供給される熱・電気を、対象住宅で生活するために使うこと
続いて、機器ごとに定められている条件や、補助率を見ていきましょう。
太陽熱利用システム
次の条件を満たす太陽熱利用システムが、補助の対象になります。
- 太陽熱を集熱器に集めて給湯、空調に使うシステムで、液体集熱式または空気集熱式によるものであること
- 集熱器が、日本産業規格のJIS A 4112で定められている基準に相当する性能を持つものとして、公社が認めるものであること
- 都内の住宅に新たに取り付けられたものであること
これらの条件を満たした場合、以下の金額の補助を受けられます。
補助金額 | |
---|---|
助成率 | 機器費、工事費の2分の1 |
上限額 | 以下のうち、いずれか小さい額 (a) 1住戸当たり55万円 (b) 1㎡当たり10万円に集熱器の面積(平方メートルを単位とし、小数点以下第3位を四捨五入する)を乗じた額 |
地中熱利用システム
都内の住宅に、地中熱利用システムを新たに取り付けると、以下の補助を受けられます。
補助金額 | |
---|---|
助成率 | 機器費、工事費の5分の3 |
上限額 | 1台当たり180万円 ※戸建への取り付けは1台が上限 |
エコキュートなど
エコキュートなどに対する補助を受けるための条件は、次のとおりです。
- 東京ゼロエミ住宅指針における仕様規定の基準を満たすこと
- 太陽光発電システムで発電された電力を使って、日中に沸き上げる機能を持つこと
- 太陽光発電システムを併せて新たに取り付ける、またはすでに設置済みの都内の住宅に新たに取り付けるものであること
エコキュートについては、以下のメーカーの特定の機器が対象になると定められています。
- コロナ
- セキスイ
- ダイキン
- ハウステック
- パナソニック
- 三菱電機
- 日立
- 東芝
- 長府製作所
「熱と電気の有効利用促進事業」の公式サイトに、「エコキュート対象機器一覧」として具体的な型番などが掲載されています。
購入を検討している機器が補助の対象になるかどうか知りたい方などは、ぜひチェックしてみてください。
上記の条件を満たすと、以下の金額の補助を受けられます。
補助金額 | |
---|---|
助成率 | 機器費、工事費の3分の1 |
上限額 | 1台当たり22万円 |
「(B)太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業」の助成要件・助成金額
続いて、(B)の事業の条件や補助金額も見ていきましょう。
この事業では、以下の2つの機器に対して補助を受けられます。
- 太陽光熱利用システム
- 地中熱利用システム
そして、2つの機器に共通する条件として、以下が定められています。
- 令和10年3月31日までに対象の設備を更新すること
- 対象の設備により供給される熱・電気を、対象住宅で生活するために使うこと
太陽熱利用システム
補助対象となる設備は、太陽熱利用システム補助熱源のための機器。
具体的には、以下のような条件を満たす必要があります。
- 都内の住宅にすでに取り付けてある規定の太陽熱利用システムを継続して使うために、更新するものであること
- 太陽熱を集熱器に集めて給湯、空調に使うシステムで、液体集熱式または空気集熱式によるものであること
- 集熱器(集熱パネル)が、一般財団法人ベターリビングの優良住宅部品認定を受けているもの、または日本産業規格のJIS A 4112で定められている基準に相当する性能を持つものとして公社が認めるものであること
これらの条件を満たすと受けられる補助金額は、次のとおりです。
補助金額 | |
---|---|
助成率 | 機器費、工事費の2分の1 |
上限額 | 1台当たり10万円 |
地中熱利用システム
都内の住宅にすでに取り付けてある地中熱利用システムを継続して使うために、更新機器を設置する際、以下の金額の補助金を受けられます。
補助金額 | |
---|---|
助成率 | 機器費、工事費の2分の1 |
上限額 | 1台当たり27万5,000円 |
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の注意点
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」ではいくつかの注意点があります。
知らずにいると、補助を受けられると思っていたのに実際は受けられないというケースも発生するので、以下の注意点を把握しておきましょう。
- 都や公社のほかの同種の助成金は併用できない
- エコキュート単体では申請ができない
順番に詳しく解説します。
都や公社のほかの同種の助成金は併用できない
まず、補助の対象となる機器について、都および公社のほかの同種の助成金の交付を重複して受けることはできません。
都および公社のほかの同種の助成金の例として、以下のようなものが挙げられます。
- 家庭のゼロエミッション行動推進事業(東京ゼロエミポイント)
- 東京ゼロエミ住宅導入促進事業
ただし、併用できないのは都および公社の助成金であり、国の補助金である「給湯省エネ事業」との併用は可能です。
給湯省エネ事業は、高効率給湯器の導入を支援するもの。
エコキュート(ヒートポンプ給湯機)やハイブリッド給湯機(電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機)については、1台あたり5万円を補助してくれます。
給湯省エネ事業を併用すれば、よりお得にエコキュートなどを購入できるでしょう。
エコキュート単体では申請ができない
次に注意しなくてはならないのが、エコキュート単体では申請ができないことです。
エコキュートに対して補助してもらう場合は、定められた性能を満たした太陽光発電システムを併せて新たに取り付ける、もしくはすでに取り付けてある住宅であることが条件になります。
エコざんまいではエコキュートだけでなく、太陽光発電システムの設置にも対応していますので、エコキュートと併せて導入をお考えの場合は、ぜひお問い合わせください。
クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」の申請について
ここでは、申請の流れや申請期間について見ていきましょう。
申請の流れ
令和5年度は前年度までとは異なり、2段階申請だったものを施行完了後の1回に集約し、手続きをより簡単にできるようになりました。ただし、機器の契約・取り付けをする前に、簡単な事前申込は必要です。
申請の具体的な流れは、次のとおりです。
- 1. 発注・工事契約前または、リースなどの契約を締結する前に「事前申込」をする
- 2. 事前申込の受付通知が届いたら、契約・施行に進む
- 3. 契約・施行が完了したら、報告フォームに沿って「交付申請兼実績報告書」を提出する
上記の1番の「事前申込」には取り付け業者などからの見積書を添付する必要があります。電子申請であれば数分程度、紙申請は1週間程度で、事前申込の受付通知が届きます。
3番の「交付申請兼実績報告書」を提出し、審査に通過すれば、補助金が支払われる流れです。書類に不備などがなければ、申請から補助金の支払いまで3〜4ヵ月ほどで完了します。
機器設置の契約は事前申込の受付後が条件となる点や、審査は施行完了後となる点を押さえておきましょう。
申請期間
「事前申込」と「交付申請兼実績報告」の申請期間は、それぞれ次のとおりです。
- 事前申込:令和5年5月29日〜令和10年3月31日まで
- 交付申請兼実績報告:令和5年6月30日〜令和10年3月31日まで
なお、申請は電子・書面の両方に対応していますが、原則として電子申請が推奨されています。
まとめ
今回は、クール・ネット東京の「熱と電気の有効利用促進事業」について解説しました。この事業で定められている条件を満たせば、エコキュートなど購入・取り付けにかかる費用負担を軽くできます。
エコキュートなどの設置を行っている弊社は、この事業で対象となるエコキュートを多数取り扱っております。「補助金で対象となる機器がよく分からない」という方も、条件を満たす機器を弊社が提案いたしますので、ご安心ください。
弊社は関東・東北を中心に設置業務を承っており、今回ご紹介した事業の対象地域である東京都における設置にも、もちろん対応しております。
この事業では予算が決まっており、予算を超えた場合は申請受付が終了してしまいます。そのため、エコキュートの設置による補助金の利用を検討されている方は、ぜひお早めにエコざんまいにお問い合わせ下さい!