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2022年7月28日

エコキュートの本体価格や工事費の相場、工事追加費用などを分かりやすく解説

エコキュートの本体価格や工事費の相場、工事追加費用などを分かりやすく解説

エコキュートは電気と空気の力を利用してお湯を作る給湯器です。ガス給湯器に比べて光熱費が節約でき、太陽光発電システムや蓄電池との相性が良いので、おすすめの住宅機器になります。

ただし、エコキュートは機種によって本体価格が異なります。また、設置するにあたり、工事費も発生します。

そこで今回は、エコキュートの本体価格や工事費の相場などを分かりやすく解説します。相場を知っておくとエコキュートを購入する際の参考になるので、ぜひ最後までご覧ください。

エコキュートの本体価格

エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクユニット、リモコンユニットの3つで構成されている貯湯式給湯器システムです。電気の力で空気を圧縮して熱を取り出し、温めたお湯を貯湯タンクユニットで貯めておき、必要に応じて各所に給湯します。

パナソニックや三菱など、様々なメーカーから販売されており、タイプやグレード、貯湯タンクユニットの容量に応じて異なりますが、エコキュートの本体価格は15万円~30万円が相場です。

貯湯タンクユニットのサイズがコンパクトでスリムな薄型だと、20万円~35万円程度は本体価格に掛かると覚えておきましょう。

エコキュートの本体価格を決める要素

エコキュートの本体価格を決める要素は貯湯タンクユニットの容量と給湯タイプです。それぞれ、順番に解説します。

貯湯タンクユニットの容量

貯湯タンクユニットはヒートポンプユニットで作ったお湯を貯めておく機器ですが、商品によって容量が異なります。次の表は、家族の人数と貯湯タンクユニットの容量を選ぶ目安をまとめたものです。

家族の人数 貯湯タンクユニットの容量
2人~3人 320L前後
3人~5人 370L前後
4人~7人 460L前後

基本的に、貯湯タンクユニットの容量が大きいほど本体価格も高くなる傾向があります。例えば、次の表は価格ドットコムでパナソニックのNSシリーズの価格をまとめたものです。

パナソニックのNSシリーズ 貯湯タンクユニットの容量 価格(税込)
HE-NS37KQS 370L 230,000円
HE-NS48KQS 460L 264,000円

表のとおり、貯湯タンクユニットの容量が大きいほど本体価格は高いです。そのため、容量が大きすぎるエコキュートを購入すると、高額になります。

しかし、エコキュートは貯湯式給湯器のため、貯湯タンクユニットの容量と家族の人数のバランスが合っていないと、湯切れが発生します。湯切れが起きると電気料金が高い日中にお湯を作ろうとするので、光熱費が増えてしまいます。

そのため、エコキュートを購入するときは、家族の人数に合った貯湯タンクユニットの商品を選ぶようにしましょう。

エコキュートの給湯タイプ

エコキュートはフルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプの3種類があり、それぞれ次のように特徴が異なります。

給湯タイプ 特徴
フルオートタイプ 自動湯はりや追い焚きなどの機能が搭載されている
他の給湯タイプに比べて高額
オートタイプ 自動湯はりやたし湯などの機能を搭載
価格はフルオートと給湯専用の中間
給湯専用タイプ 給湯機能のみ搭載されているエコキュート
他の給湯タイプに比べて安価

基本的にフルオートタイプのエコキュートは様々な機能を搭載しているため、他の給湯タイプに比べて高額になりやすいです。一方で、給湯専用タイプは、文字通りお湯を張る機能しか搭載されていないので、フルオートやオートに比べて安いです。

オートタイプはフルオートタイプや給湯専用タイプの中間に位置しており、価格も中間的な位置にあります。

次の表は価格ドットコムで三菱電機のエコキュートで貯湯タンクユニットの容量が同じ370Lの価格をまとめたものです。

三菱電機のエコキュート 給湯タイプ 販売価格(税込)
SRT-W375 フルオートタイプ 175,000円
SRT-C375 オートタイプ 160,335円
SRT-N375 給湯専用タイプ 152,000円

メーカーや機種によって給湯タイプごとの差額は異なりますが、表のとおりフルオートタイプが最も高く、給湯専用タイプが最も安いです。そのため、コストパフォーマンスを考えている方は給湯専用タイプをおすすめします。

エコキュートの工事費用

エコキュートは設置するまで、次のような手順が必要です。

  • 現地調査(お家診断)
  • お見積書の提示
  • ご契約
  • 機器の運搬
  • 古い給湯器の撤去・処分
  • 基礎工事
  • 配管接続工事
  • 電気工事
  • リモコン工事
  • 試運転
  • 電力会社への申請

上記のなかで、どの施工業者でも必ずおこなう次のような工事のことを標準工事と呼びます。

標準工事の項目 内容
基礎工事 貯湯タンクユニットを置くスペースを確保
配管工事 既存の配管をエコキュートに接続する
電気工事 既存の配線をエコキュートに接続する
試運転調整費 試運転やリモコンの操作説明
電力会社への申請 電力会社への申請費用
その他 移動車両の経費やパーキング代など

標準工事の相場は100,000円~170,000円程度になります。上記のなかで、ポイントになる工事の概要を解説します。

基礎工事

これまでガス給湯器を使用していた場合、エコキュートの貯湯タンクユニットを置くスペースを確保します。そのため、基礎工事では土間打ち(現場打ち)かエコベースの設置のどちらかを行います

土間打ちは地面に砂利を敷き、上からコンクリートを打ち込む土台です。地盤が弱い場所でもエコキュートを設置できますが、手間が掛かる分、基礎工事の金額が高くなります。

一方、エコベースは既に完成されている土台を設置する基礎工事です。工期は短くなり金額は土間打ちより抑えられています。

配線工事・電気工事

ガス給湯器からエコキュートへ交換する際に、既存の配管や電気配線が利用できるなら、そのまま活用します。しかし、既存の設備を流用できない場合は、新しく配管や電気配線を設置してエコキュートに接続します。

そのため、状況に応じて配線工事や電気工事の金額は異なります

電力会社への申請

ガス給湯器からエコキュートへ変更する場合、次のような申請書を作成して電力会社に提出いたします。

  • 低圧電力申込書
  • 増設申込調査結果記入表
  • 負荷設備内訳表

上記の申請書は施工を担当した電気資格者が作成して提出する書類です。そのため、購入者が作成して提出することはできません。

なお、申請書はエコキュートの貯湯容量を変更する場合でも提出する必要があるので、工事費用として発生します。

エコキュートの工事追加費用

エコキュートの工事では、標準工事以外に次のような追加工事が発生することがあります。

追加工事の項目 相場 内容
機器搬入費 20,000円前後 エコキュートを運搬するのにユニック車などが必要になる場合
既存機器の撤去処分 10,000円前後 既存のエコキュート等の機器運搬・処分費用
壁貫通工事費 10,000円前後 配管や排水管を新設する際に、新しく壁に穴を開ける工事
配管延長工事費 25,000円前後 通常よりも配管が長くなる場合に必要な工事
分電盤交換費 50,000円前後 200vに対応している分電盤に交換する工事

標準工事の概要を順番に解説します。

機器搬入費

住宅の間取りや周辺環境などの要因により、エコキュートを通常の方法で運搬できない場合に発生する費用です。

例えば、高い場所にエコキュートを設置するが、通常の運搬が難しいと、ユニック車(クレーンを装備したトラック)が必要になります。ユニック車は業者によってはレンタカーの場合もあるので、機器搬入費が発生します。

壁貫通工事費

現場の状況によっては配管や電気配線を通すために、壁に穴を開ける工事が必要になります。そのため、追加工事として、壁貫通工事が行われることがあります。

業者によっては壁に穴を開けることを説明せずに工事を行うことがあるので、事前に確かめておきましょう。

配管延長工事費

エコキュートは浴室近くに設置するのが一般的ですが、隣家との距離や設置スペースの問題から離れた場所に設置することもあります。その場合は、配管を延長して設置するので、追加の費用が発生します。

業者によって異なりますが、標準工事だと配管の長さは5mまでとなっていることが多いです。配管を延長する場合、1m単位で追加料金を支払うことになります。

分電盤交換費

エコキュートは200Vの電圧が必要な機器のため、単相三線式の分電盤が必要です。分電盤を開けて、ブレーカーに3本の線が通ってなければ、分電盤を交換します。

また、分電盤ごとに使用できる電力容量は決まっているので、エコキュートを設置する余裕がない場合も交換する必要があります。

エコキュートをお得に購入する方法

エコキュートの本体価格と工事費用を合計した導入費用は30万円~50万円ほどになります。フルオートタイプで追加工事が必要になると50万円を超えることも珍しくありません

そのため、エコキュートをお得に購入したい方は、住んでいる自治体の補助金制度を活用しましょう。

エコキュートは省エネ性能の高い給湯器システムのため、自治体が補助金を出しているケースがあります。例えば、東北地方では次のような補助金制度があります。

自治体 補助金額
秋田県小坂町 工事費の20%(上限200,000円)
岩手県遠野市 一律30,000円

補助金額や条件は自治体ごとに異なりますが、高額なエコキュートでもお得に購入できるようになります。ただし、自治体の補助金は、住んでいる方が対象となります。自治体によってはエコキュートへの補助金制度を行っていない場合もあります。

住んでいる自治体で補助金性がない場合は、エコざんまいのようにお得な価格でエコキュートを販売している業者から購入することを検討してみましょう。

まとめ

以上が、エコキュートの本体価格や工事費用の相場の解説になります。エコキュートは本体価格と工事費用を合計すると、30万円~50万円ほどかかります。

機種によっては50万円以上もする場合もあるので、コストパフォーマンスにこだわりたい方は補助金制度やエコざんまいのようにお得に購入できる業者を検討してみましょう。

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